2019/1/18

永住許可申請の不許可事由

永住許可申請について

 
弊所に相談に来るお客様の中で「永住許可申請で不許可となったので、なんとか許可を得られるようにしたい」旨の相談は多くあります。
 
当然のことながら、不許可となった当時の状況のまま再度申請をしたとしても許可を得ることができる確率は極めて低いです。このような状況では是非専門家の知識を頼っていただきたいとおもいます。
 
今回の記事では、永住が不許可となる事由について触れていきたいと思います。
 

永住不許可事由

 

 1  公的義務の不履行

 
永住許可申請において、その要件のひとつとして「素行要件」というものがあります。
納税等の公的義務を履行し、日常生活において特段のトラブル等もおこしていないことなど、素行面が審査されます。
 
相談に来られたお客様が個人で申請し不許可となった理由として、比較的多いのが公的義務の不履行です。国民年金などは後納制度を利用し、一定期間分であれば未納分を後納することができますが、永住許可申請する方は既に在留期間が長くなっている方が多いため、長期間の未納があると後納できなくなるケースもあります。
 
また、永住許可申請に合わせる形でまとめて長期間の年金を支払う方がいらっしゃいます。「年金をいつ支払ったか」まで審査されることもあり、常々支払期日までに納めている方と比べ非常に不利となります。
 
将来的に永住許可を受けることを想定している外国人の方は、公的義務について日ごろから注意し、素行善良であると認められる活動を心がけることが最も望ましいと言えます。
 
 

 2  独立生計

 
 もうひとつの要件として「独立生計」という観点があります。
収入、雇用関係、家族、その他生活環境等を総合してみて生活に安定性が認められるかということですね。
収入面では300万円程度が許可のための目安だといわれることが多いかと思います。
しかし、扶養人数によって300万円を満たしていても不許可となる事例もございます。
例えば家族を扶養しており、配偶者、子(3名)計4名の扶養があるのであれば、300万円という収入は安定性に欠けるという審査をされる可能性が極めて高くなるでしょう。
 
 
永住許可は多くの項目を総合的に判断し、その可否が決定されます。許可を受けることができるよう、専門家にアドバイスを受けながら申請をすることをお勧めいたします。